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物流コラム

物流倉庫の利用費用はどのくらいかかる?費用の相場と選び方

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近年、レンタル倉庫が進化したような物流倉庫が増加しています。これまでの保管倉庫というものとは機能が異なりますが、具体的にどのような機能を有しているのでしょうか。この記事では、物流倉庫の費用や相場、メリット・デメリットなどを解説しています。物流倉庫の利用を検討している人は、参考にしてください。

 

目次

 1. 物流倉庫とは

 2. 物流倉庫の利用にかかる費用

 3. 物流倉庫の費用の相場

 4. その他にかかることのある費用

 5. 物流倉庫の選び方

 6. 物流倉庫のメリット

 7. 物流倉庫のデメリット

 8. まとめ

 

 

1. 物流倉庫とは

工場などで生産された商品を保管することに加えて、出荷までのサービスを提供しています。具体的には、入庫・棚入れ・在庫・商品管理・ピッキング・流通加工・検品・梱包・出荷など、多岐にわたります。

 

2. 物流倉庫の利用にかかる費用

物流倉庫の費用には、固定費と変動費があります。固定費は商品の量にかかわらず、毎月発生する費用です。一方の変動費は商品の量に比例し、仕分けや梱包料など細かな項目に分かれており、サービスの利用に応じて料金が変わる費用です。ここでは、固定費と変動費それぞれの、内訳の特徴について解説します。

 

<固定費とは>

毎月決まった金額がかかります。固定されているため、売上に左右されません。固定費でかかるのは、おもに倉庫保管料、システム利用料、業務管理料です。それぞれ、どのようなものなのか目安の金額を解説します。

 

① 倉庫保管料とは

商品の保管スペースの維持にかかる費用です。温度管理が必要な場合は、電気代が別途かかることもあります。坪単価で決まることが多いため地価の高いエリアほど高額ですが、倉庫によって幅が大きくなります。おおむね、首都圏で1坪あたり4,000~8,000円、近畿圏で3,0004,500円、中部圏で3,0004,000円、福岡圏で2,5003,500円ほどです。

ワタナベ流通では保管量に比例した変動費の料金設定を基本としています。

 

② システム利用料とは

商品の流れを正しく管理する、倉庫管理システムの利用で発生する費用です。専門的かつ性能の高いシステムであり、利用すると倉庫内の商品を管理するだけでなく、Web上にて現在在庫数や入出荷履歴の把握が可能になります。業務内容によっては初期費用やエクストラチャージが発生することがありますが、おおむね月額20,00050,000円前後からスタートすることが多いです。

 

③ 業務管理料とは

倉庫に保管している商品の管理にかかる手数料です。システム利用料とは異なるものですが、合わせて「基本料」という項目で請求している倉庫もあります。おおむね月額10,00050,000円前後が相場です。

 

<変動費とは>

商品の入庫数や出庫数など、商品の動きによって変動する費用です。基本的に、入庫や出庫(発注)が多いほど金額が大きくなります。反対に、動きが少ない月は金額が小さくなります。変動費でかかるのは、おもに入庫料、デバンニング料、検品料、出荷料、梱包料、配送運賃です。それぞれ、どのようなものかと目安の金額を解説します。

 

① 入庫料とは

商品を預かり、仕分け、検品、保管するためのハンドリング費用です。商品1つあたりにかかります。商品サイズや1skuあたりのロット、入荷形態によって変わりますが、平均的な価格は1個あたり1030円ほどです。

 

② デバンニング料とは

商品をコンテナからフォークリフトで積み下ろす場合にかかる費用です。経験や技術が必要なため、入庫料と別にかかることが多くなっています。平均的な価格は20ftコンテナで30,000~40,000円ほどです。手降ろしの場合は別途費用が発生します。

 

③ 検品料とは

商品の入庫の際に、数量や傷の確認などにかかる費用です。商品1つあたりにかかります。平均的な価格は1個あたり1030円、動作確認が必要な電化製品などの場合は1個あたり80100円ほどです。

 

④ 出荷料とは

倉庫内に保管している商品を取り出し、出荷エリアまで運ぶ作業にかかる費用で、ピッキング料と呼ばれることもあります。商品ごとに単価が設定されます。平均的な価格は1個あたり1030円ほどです。

 

⑤ 梱包料とは

ピッキングによって出荷エリアまで運んだ商品を、出荷のために梱包する作業にかかる費用です。平均的な価格は、1個あたり150300円ほどです。段ボール等の資材費は含まれません。

 

⑥ 発送・配送運賃とは

出荷準備が完了した商品を、取引先や消費者に届けるための送料です。基本的には運送会社に支払う料金のことですが、自社の物流網を保有する物流会社もあります。段ボールサイズや重量、発送先エリア、発送実績数により料金が設定されます。

 

3. 物流倉庫の費用の相場

固定費と変動費の、各費用の相場は、以下のとおりです。

 

・システム利用料:20,000~50,000円前後

・業務管理料:10,000~50,000円前後

・倉庫保管料:1坪あたり4,000~8,000円前後

・入庫料:1個あたり10~30円前後

・デバンニング料:30,000~40,000円前後

・出荷料:1個あたり10~30円前後

・梱包料:1個あたり150~300円

・発送料:1ダンボールあたり500~1,200円前後(重量・エリアによる)

 

4. その他にかかることのある費用

冷蔵・冷凍が必要な商品の場合、冷蔵設備にかかる光熱費が別途かかることがあります。アパレル製品などバーコードが付いていない商品は、仕分け作業に時間がかかるため上乗せされるおそれがあります。また、データ交換をおこなうためのシステム構築の開発費用や期間など物流倉庫と契約する前に確認しましょう。

 

5. 物流倉庫の選び方

全国に数多くの物流倉庫がありますが、どの物流倉庫を選ぶとよいのでしょうか。2つの選び方を解説します。

 

<コストと立地条件の兼ね合い>

立地条件のよくない場所ほど、工場(仕入れ先)からの配送料がかかります。そのため賃料を主とする固定費だけで選ぶのではなく、固定費・変動費を合わせたコスト、加えておもな配送先とのバランスで選びましょう。

 

<繁閑期への対応>

繁忙期と閑散期に柔軟に対応できるか、というのも1つの選び方です。追加スペースの確保が可能な物流倉庫であれば、倉庫保管料などを常に最適化できます。柔軟な出荷作業要員の手配能力も重要です。一方で、対応できなければ、在庫や入出荷数の増減がある度に交渉となり、余計な費用がかかってしまう場合があります。

 

6. 物流倉庫のメリット

月々に料金を払って利用する物流倉庫には、どのようなメリットがあるのでしょうか。2つのメリットを解説します。

 

<費用を最適化できる>

自社で物流倉庫を用意する場合、初期費用が大きくなります。物流倉庫を利用することで、初期費用を抑えるとともにその他の費用を最適化しやすいでしょう。たとえば、閑散期と繁忙期で在庫をコントロールすることで、費用を抑えられます。

 

<事業規模に柔軟に対応できる>

自社で用意すると、倉庫の確保や人材の育成などに時間や人材が必要となり、閑散期には費用対効果が悪くなります。物流倉庫を利用すれば、事業規模に応じて柔軟に対応可能です。自社で倉庫を持つ場合は固定費が発生しますが、物流倉庫は利用に応じて費用が発生するため、変動費化が図れます。

 

7. 物流倉庫のデメリット

利便性の高い物流倉庫ですが、デメリットも存在します。おもな2つのデメリットを解説します。

 

<ノウハウが構築できない>

物流倉庫を利用するということは業務をアウトソーシングすることになるため、自社での物流ノウハウが構築できません。将来的に自社で物流を構築したいと考えている場合はマイナスとなります。

 

<トラブルへの対応が遅くなりやすい>

自社物流と比較して、トラブルが起こった際に迅速な対応が難しくなります。情報伝達が迅速でないと、ユーザーや自社に不利益をもたらすこともあるでしょう。事前の運用ルールの構築と日々のコミュニケーションが大切になります。また、クラウド型の管理ツールを提供する物流倉庫を選ぶと、荷物の状況をリアルタイムで把握できるため安心です。

 

8. まとめ

利用する企業が増加している物流倉庫は、レンタル倉庫に管理をはじめとするさまざまな機能を追加したようなサービスです。自社で倉庫を用意するのに比べて時間と初期費用を軽減でき、多くの場合事業規模に応じてスペースの増減も容易です。

 

東京都や埼玉県に倉庫を持つワタナベ流通では、多品種小ロット管理や品質重視、お客様に合わせた物流提案を行っています。また、物流のカスタマイズ性も高いため、物流倉庫をお探しであればまずは倉庫を見学してはいかがでしょうか。

 

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株式会社 ワタナベ流通

営業部  根橋 徹

物流倉庫での所長としての効果的な現場運営を活かし

営業領域での経験を積み一層の成果を上げることに注力しております。

 

 

 

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